前回記事の続きです。
私たちが毎日やっている家事、介護・看護、ボランティア活動などの無償労働について、もしお金に換算したらどのくらいの金額になるのか?という話。
無償労働をお金に換算する方法
これは内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部というところで算出しています。
算出方法は以下の通りです。
機会費用法(OC法)と代替費用法(RC-S/RC-G法)
- OC法は「家計が無償労働を行うことによる逸失利益で評価する方法」とありますので「もし外で賃金をもらう労働したら、お給料はいくらになるか」で換算するということです。
- RC-S法は「無償労働を市場で類似サービスの生産に従事している専門職種の賃金で評価する方法」ですので、例えば家事代行サービス業者が家事をやった場合に発生する料金ということになります。
- RC-G法は家事使用人の給料で計算します。
家事活動等の貨幣評価の推計方法
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sonota/satellite/roudou/contents/pdf/kajikatsudoutou1.pdf
女性の無償労働をお金に換算した場合の平均は(年間。以下数字はすべて2011年)
OC法で192.8万円
RC-S法で156.5万円
RC-G法で142.2万円
一人当たりの年間無償労働時間は
女性 1,381時間
男性 284時間
で女性の無償労働時間は、男性の4.9倍となっています。
主婦の場合は
上記は女性全体の数字ですが、主婦に関して言うと
専業主婦平均では304.1万円、兼業主婦は223.4万円だそうです。(OC法で計算)
無償労働時間は、専業主婦の平均2,199時間。(一日およそ6時間)時給1380円位の計算になります。
私は専業主婦に近い兼業主婦という感じです。
子育てや介護はないので、炊事・洗濯・掃除・買い物・家計管理などにどのくらいの時間を費やしているだろうと考えてみると、だいたい一日に平均して5時間位?でしょうか。
そうすると、RC-S法で203.9万円という金額になりました!
(一日5時間、時給1133円で計算。時給は上記「家事活動等の貨幣評価の推計方法」から算出)
日給5665円、月給にして16.9万円です。
結構な金額です。皆さんの場合はどうでしょう。
こんなふうに計算すると面白いし、自分の毎日の家事を客観的に見ることができる気がします。
実際にはこの分のお金をもらうわけではないけれど、自分が家事をしっかりやることによって、自分や家族が気持ちよく楽しく暮らしていければそれでいいわけです。
とは言え貴重な時間と労力をこんなに使っているのだし、こういう「無償労働」の視点から考えても、モノを減らして家事を短い時間でラクにできるミニマリスト、シンプリストの生活は理にかなっていますよね。